火育・水育・木育(焼杉・竹炭)

本年度より建築構造研究室の准教授に就任した萩生田(はぎうだ)です。よろしくお願いします。

いきなり学外の話で恐縮ですが、私が副理事長を務めるNPO法人team Timberizeでは、木造建築普及のために様々な活動をしております。若手(U35)育成のために始めた「ツキイチラボ」では、様々なゲストを招いてレクチャー、トークセッション、ワークショップなどを行っております。

2022年第4回目は安井昇理事長による火育・水育・木育セミナーです。八ヶ岳の秘密基地(?)で、竹炭作り、焼杉板作り、消火器練習を体験してもらいました。私は家族で参加。主催者側にも関わらず、火について、木について多くを学ばせてもらいました。

写真は焼杉製作中(焼いてる)。内部は800℃くらいで燃えているそうですが、30m厚の木材の外側を触っても熱くありません。

私の専門分野である木質構造は、防耐火とは切っても切れない関係です。木は火は着きやすいですが、ゆっくり燃えるという性質があります。また、他の構造材料に比較して熱伝導率が低いため、厚板であれば火が付いた裏側は触っても熱くありません。

この性質をうまく利用すれば、燃えない木造はハードルが高いですが、火災が発生しても、「逃げる時間を作ったり」「周りの建物に延焼しない」など、火災に対して、安全性に配慮した建物を作ることが可能です。

これから学生とともに、木質構造や構造デザインを学び、普及していきたいと思いますので、よろしくお願いします。