フミ3ぽ

打ち合わせ前に神楽坂までフミ散歩。何処かで聞いたようなコンセプトを得意げに語り、ビックリするほど「ツマラナイもの」を産み出す輩(水川含)も多い中、いつも面白いトコロを掘り下げて刺激をくれる尊敬するポンコツな先輩です。あなただけの「面白い」は何ですか?大切にしていますか?

伊勢克也|マカロニ/ボディ

2023年1月14日(土)―2月12日(日)※週末(木曜〜日曜)開廊

contemporary art gallery
Sprout Curation


新宿区西五軒町5-1/3階
Tel.03-3268-8700
Thu—Sat: 13pm–19pm
Sun: 13pm–17pm

伊勢克也が摩訶不思議な形象を収集する「マカロニ」プロジェクトは遂に人体へ。人体をトポロジカルな筒と捉え、その形態を編物で粛々と追い求めた作業の経過報告と言える展示です。

伊勢克也|Katsuya ISE
1960年盛岡市生まれ。東京芸術大学デザイン科卒業後、1984年大学院修士を修めるそのほぼ同時期に「日グラ」(日本グラフィック展@渋谷パルコ)の第5回大賞を受賞、一躍脚光を浴びます。「日グラ」は第3回の日比野克彦の受賞をきっかけに、ニュー・ペインティングに沸くファインアート界とコマーシャル・アート双方を巻き込み、80年代中盤に大きなムーヴメントとを作り出すことになります。
それと同時期に没頭していたのが「マカロニ」シリーズです。「マカロニ」とは、フランス人考古学者アンリ・ブルイユがアルタミラ洞窟壁画を探索した際、狩猟採集や祭祀的な図像とは別に、無数に描かれていた謎の屈曲線を発見、それを「マカロニ」と呼んだことに因ります。スポンテニアスな線と、文字の中間のようなイメージ。爾来、伊勢克也は摩訶不思議な形象を自然から授かろうとするシャーマンのように、日本古来の多神教的な自然観と、近年はデジタルも駆使し、平面のみならずブロンズ彫刻、造園、編み物など展開は多岐にわたり、拡張と変容を繰り返しながら彼此40年近く経った現在も「マカロニ」を探求し続けています。
東京タイポディレクターズクラブ(TDC)理事、女子美術短期大学の教授(現職)を歴任。2017年と19年にスプラウト・キュレーションで「マカロニ」シリーズの個展他、個展、グループ展多数。